ブラッディ アリス

ⅩⅩⅩⅠ






「……アリスッッ…!!」



正門に辿り着いたアリスを待っていたのは、なんとか正門をこじ開けようと四苦八苦しているカルサとミカエルだった。



「無事か!?…アリス!」

「開けて!中に入らないと火が消せないんだっ!」


大勢の家来と共に、ガチャガチャと門の柵を動かそうとする賑やかな二人…。



「…って言っても…どうやって開ければいいのか…わかりませんわね…」


アリスは二人の行動に呆れた様子で、ため息をついた。


「横の通用口の鍵なら、ありますよ」

ラビはそう言うと、正門の横に備えてある通用口の鍵をカチャリと開けた。



「…おっ…おい!入れるぜ!」


ラビの行動を見ていたミカエルが、慌てて通用口から中に入る。


「でもっ…!放水車が入らないよっ!」

ミカエルに続き、施設の中へと入るカルサ。


その後に、続々と中へ入ってくる家来たち…。



「……塀に黒魔術……じゃあ…門にも…?」





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