ブラッディ アリス
「このまま無理矢理にでも君を抱いたら、…嫌われて…楽になれる…?」
カイルは両腕でアリスをぎゅっと抱きしめ、静かに瞳を閉じた。
「……ん……」
少女の唇から、声が漏れる。
「アリス?」
カイルはパッと目を開け、アリスの顔を見つめた。
「……え…?……」
アリスの瞼がゆっくりと開き、アリスの瞳がカイルを見つめる。
「…カ…イル……?……ここは…」
「ここはラピスラズリ邸。…アリスは二日間…眠ってたんだよ。…と言っても…僕もさっきまで寝てたんだけどね」