ブラッディ アリス




「…待ってよ…。…そんな風に思うなら……もうラビは執事としては置けないだろ…?」



厳しい表情のカイルが、アリスの瞳に映る。



「……ラビじゃなきゃダメなの……」


「…それって……ラビを愛してるってこと……?」


カイルの言葉に、首を思い切り横にふるアリス。



「……私には…彼を愛する資格も…愛される資格もない……。…出逢ったときから……このゲームが始まったときから……終わらせるまで……彼を利用しないといけないだけ…!」



思い切り腕を伸ばし、アリスは自分の体からカイルの体を引き離す。



「……もう…何も聞かないで……。…いつも巻き込んで…ごめんなさい…。……今…優しくされるの……辛い……」


アリスは顔を俯けて、じっと何かを堪えている。


そんなアリスを苦しそうに見つめながら、カイルはアリスの腕をグイッと引っ張った。









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