ブラッディ アリス
数分後、カチャ…とドアが開き、アリスが顔を出した。
「…終わったわ…。ありがとう。…私にピッタリだった」
いつになく素直なアリスに、顔を赤くするカルサ。
「…で?……ヘリは用意できるけど……どこに行くの…?」
ゲストルームに入った二人は、ソファーに座り、向かい合う。
「……ここからだったら……オフィユクスのリリス邸まで行って…帰ってこれる…」
アリスの言葉に、カルサは目を丸くする。
「…え?!……オフィユクス?!!……危険じゃない?……今回の件を調べに行くの…?」
「調べに行くというよりは…リリス家当主と話したいだけ…。危険じゃないわ。私だけならね」
「…そんな…!…一人で行くの…?」
カルサは青ざめた顔でアリスを見つめた。