ブラッディ アリス
カルサは数秒の沈黙の後、恐る恐るアリスに質問をした。
「…ラビにも…内緒…?…聞かれたら…なんて言えばいいの…?」
アリスは振り返りにっこりと笑うと、カルサの横に腰掛けた。
「聞かれたら、本当のことを言っていい。…私が誰にも知られずにここを出られたら、あとは内緒にする必要はないわ」
「……………」
カルサは頷くと、涙を浮かべてアリスを見た。
「アリス…巻き込んでごめんね…。…ありがとう…」
そんな弱々しいカルサに、アリスはため息をつく。
「…なに泣いてんのよ…。…むしろ巻き込んでるのは…こっちなんだから…」
「……え…?」
「…さっ…ヘリポートへ行くわよ!…」
「…うっ…うん…」
そうして二人は、ラピスラズリ邸の外にあるヘリポートへと向かった。