ブラッディ アリス
……カチャ……パタンッ…
「…大丈夫かな…?…アリスちゃん…」
扉を閉めた瞬間、サクラランは不安そうに呟いた。
「…ララのせい!……責め過ぎだよ」
アマリリスがツンとした表情で廊下を歩き出す。
「…せ…責めてないよ!……質問しただけだよ…」
「…まぁ……時計のこと…期待してたから…気持ちはわかるけど…」
小さな魔女二人が、広い廊下の真ん中で見つめ合う…。
「……ザリチェの手紙…ララ…最後のやつ全部読んでないでしょ?…」
「…うん…」
「実は……『リークさんが、次来たら違うリークさんになっていた。見た目は同じなんだけど、でも違う人。なんでだろう?』って書いてあったの…」
「…えっ?!…」
サクラランの驚いた声が、廊下中に響いた。
「声…っ大きいっっ!!」
アマリリスがそう言った瞬間、ザワザワと騒がしくなり始める廊下の壁や天井…。
「……ほら…みんなが反応しちゃった…」