ブラッディ アリス




…ピンポンッ…



頭に響いたインターホンの音…。

「………起きた?」

アリスはゆっくりと目を開ける。

「……朝……?…」

ぼんやりと浮かぶシャンデリア…。

全身に触れるハーフケットやシーツの感触…。

どうやら裸のまま寝てしまったらしい…。

「…おはよう……可愛いアリス…」

横を見ると、優しく微笑む裸の執事…。

「誰か来たみたいなんだけど…僕も今さっき目が覚めたから、まだ何も仕度ができてない…」

「…誰か…?……今…何時なの…?」

「6時12分…」

ラビの言葉を聞いたアリスは、はぁとため息をつく。

「カイルね…こんな時間にくるなんて…」


バサッとハーフケットをめくり上げ、アリスはベッドから降りた。

「…カイル…?…カイル王子のこと?」

「そう。何か気に食わないことがあったんだと思うわ…」

クローゼットの扉に用意されていたバスローブを羽織り、アリスは慌てて部屋を出た。






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