ブラッディ アリス
『薔薇屋敷』とも呼ばれるほど、多種の薔薇を育て上げ、それを商売としていた…メイフリーク伯爵家…。
エンジェルローズコンテストは、当時のメイフリーク家当主が『薔薇』と『一人娘』を世間に自慢したく開催した…ただの八百長(なれあい)勝負だった…。
シナリオ通り、メイフリーク家の令嬢が最優秀賞を獲得…。
このイベントを気に入った当時のゾディアックメンバーが、毎年開催することと決め、第二回目からは賞金がゾディアックの予算から出資されるようになった…。
「……コンテストの後…薔薇屋敷の周りには…茨が手入れされずに伸び放題…。隠し通路を知る人間しか、屋敷には入れなかった…この…『百年』…」
アリスは参加者の写真を一人ひとり見つめ、怪しい人物がいないかプロフィール全てに目を通す。
「…私をずっと屋敷に閉じ込めてたお母様が、突然参加させると言った今回のコンテスト…。…そして…私をゲームに導く彼が…最初に選んだステージ……。なぜ…世間から姿を隠してた…?」
チラッとアリスが目線を移した先には…メイフリーク邸の外観が紹介されたパンフレット…。
「……ふふ…楽しみね……」