ブラッディ アリス
「…"目"がある……ってことは…"耳"は…?」
アリスは聞こえるか聞こえないかくらいの声で、耳につけていたピアスに触れた。
「どうでしょう…」
"目"はカメラ、"耳"は盗聴器のことである。
「………」
この広い部屋の中…すべてをチェックしている暇など無い…。
「…ラビ……こちらへ…」
アリスは何かを閃いた後、ラビの手をとりベッドルームへと歩き出した。
「……アリス様……?」
ベッドに腰掛け、ラビの手のひらに口付けをするアリス。
「…まだ時間があるわ……今すぐ抱いて…ラビ…」
アリスは上目遣いでラビを見る。
「……アリス様…」
「命令よ。…早く…」
アリスはゆっくりとラビの下半身に手を伸ばす。
「…わかりました……アリス様…」
豪華な装飾の中に隠された無数の目…。
…そこから覗いているのは……ダレ……?