ブラッディ アリス
「キオネ…?!」
ドアノブに手をかけたキオネは、ゆっくりとアリスの方を向く。
「ちょっとお父様の様子を見てきますわ…。まぁ…私が戻るまで楽しんでらして?」
アリスを押さえる男達がニヤリと笑う。
「いいこと?私が戻るまで二人を殺してはダメよ。まぁ、それ以外は何をやってもよろしいけど…」
キオネは男達にそう言うと、クスッと笑って森小屋を出て行ってしまった。
「…さてと…」
男の一人がニヤニヤしながらアリスを見下ろしている。
「紳士として、こういうのはあんまり良くないと思うけどね…」
もう一人の男がジャケットを脱ぐ。
「じゃあ黙って見てろよ。ユディ」
「嫌だ。シャリオ司教の話じゃ…いい体してるらしいじゃん?顔も好みだし」
「…シャリオ…司教…?」
アリスは目を丸くして男達を見つめる。
「…そうですよ…アリス様。…あなたが過去に愛したシャリオ司教が、教えてくれたんです…。あなたの体は最高だ…ってね」
ユディと呼ばれた男はいやらしい目でアリスを見た後、アリスの手のひらに口づけをした。
「ジャック、お前はちゃんとその男を押さえとけよ」