恋した悪魔は照れ屋さん
ルウェSIDE

俺は飛び立つために羽を出そうとした。

すると俺の女=奈々が吃驚していて震えている。

こ、怖かったのかな・・・やばい・・・どうすれば!

「まさかっ!!」

奈々は声を出す。

俺たちの事を思い出したのかと思った。

「思い出したか・・・?」

なるべく怖がらせないように聞いた。

すると奈々は顔を綻ばせてこう言った。

「妖精さんですかぁ!?ほぇ~、初めて見ましたぁ♪」

・・・・

沈黙。

すごく沈黙。

すると。

「ほぇ?違いましたか?もしかして天使さんでしたか!?」

天然・・・恐ろしく天然だ!

第一、最初に俺の女になれと言ったはず!

いや、すごくはずかしかったんだが///

そんなことより彼女は友達になれと言って来た。

前途多難だなこれ。

天使か・・・正反対だな♪

「ぇ・・・いや・・・どっちかというと悪魔・・・」

俺が困惑しながらも否定すると奈々が自分の羽に触った。

そしてこう言った。

「きれーな羽♪奈々も欲しい♪」

そう言って笑うんだ。

その顔がすごくかわいくて愛らしくてずっと守りたいと思った。

黒の長い髪が靡いて、黒の大きな瞳が上目遣いでこっちを見ている。

くそっ・・・かわいいな///

「あの~そろそろいいかな~」

するとフェルナンド兄上の声が聞こえた。

俺はハッと我に返ると奈々は俺の羽に抱きついていた。

「な、ななななななな//////」

頭はパニック!

こ、こんなくっつかれたら恥ずかしいだろ!

脇で兄上が笑いをこらえているのが分かる。

兄上!助けてください!

懇願していると奈々がつぶやいた。

「奈々・・・眠い・・・6時・・・おやすみなの・・・」

すると奈々がゆっくり倒れるのを支えた。

さすがにビビった。




< 4 / 32 >

この作品をシェア

pagetop