愛しすぎて。短編集


「…亜由紗はずるいよ。俺の事好きって言うけど俺以外にも好かれたいんだろ」



「そんなんじゃないよ。ただ…」



「ただ…なんだよ」


言い替えされるのに腹が立ち、声をあらげてしまう。


「………うぅん。何言っても言い訳だよね。ごめん…。」



「……。」



「私言うから。ちゃんと彼氏いるって。
言ってもいいんだよね…彼氏がいるって。」



そういえば俺たち一回終わったんだよな。


彼氏がいるっていう頃には付き合っているのかさえ……怪しい時だったはず。


亜由紗はそれを言おうとして止めた


ごめんな…亜由紗。



「言ってほしい……こんなんが彼氏でよければ…。」


そう言って自分に寄せた亜由紗の体。


亜由紗は俺に答えるかのように両手で俺を強く抱き締めてくれたんだ。


嬉しくて嬉しくて


俺も負けないくらいに抱き締め確認しあった


お互いの想い。





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