愛しすぎて。短編集
部員と楽しそうにしているのなんて見たくない。
でも別れて日が経つにつれて気まずさが増し,連絡をしようとしても部活業務の話しかできなかった。
なぁ,律季。
好きな奴とかもうできた
お願いだからサッカー部員だけは止めて。
気になって部活中何もできなくなるから―――。
「何か律季先輩って好きな人いるみたいなんスけど,誰なんですかね」
後輩高原が突然言った。
「それ何情報なわけ」
「律季先輩本人が言ってましたよ。
それが,片想いらしくて名前とか言わなかったんですけど,顔真っ赤にしてむちゃくちゃ可愛いかったんスよ」
「ふーん…。」
好きな奴いるんだ。
そっかそっか……