心から…私を見て。

「…何って?
この姿勢で、どっちの方が有利かわかってんの?」



この姿勢って…
確かに、私の後ろには壁。
顔の横には、お兄ちゃんの腕。

…私の方が危険。
というか、身の危険を感じまくってる。


傍から見たら、かなりヤバいよ。
でもここは、家の中。
しかも、頼貴お兄ちゃんは外出中。

…かなり危険!!!!!




「…ホントに、何がしたいの!?
急に戻ってきて、一緒に暮らし始めて。
帰ってくるなら、お父さん達も一緒に連れてきてよ!」


「…っ!!!!
…俺だって、父さん達に会わせてあげてぇよ!
でも、そんなこと言ったって、出来ねぇもんは!出来ねぇんだよ…」



私は、酷いことを言ったのに気付いた。
お兄ちゃんだって、苦しんでるんだよね…

自分のせいだって、陰で言われたの知ってるんだからね。
私以上に傷付いてるんだよね。
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