恋心
野田くんはニコッと笑いそして

「花火、綺麗だったね~ちゃんと見てた?」

と聞いてきた。私は嘘をついた

「見てたよ~綺麗だったね」

と答えた。

「ちゃんと見てたんだ!俺いろいろ考え事しててあんまり記憶にないだ」


私も考え事しててあんまり記憶にないよ…

「あの時必死で探したんだよ!真たちとどっか行ってなかなか戻ってこなかったから」

確か私たちが屋台を見に行く前は真奈美ちゃんと一緒だったじゃん…


「本当は一緒に見たかったんだ~それなのに真奈美ちゃんに捕まってて…」

捕まっててって真奈美ちゃんは野田くんと一緒にいたかっただけだよ…

「あの時、様子おかしかったけど真と何かあったの?」

その質問に真くんとの事を思い出した。


「何かあったんだね…」

私が動揺したのを野田くんは見過ごさなかった。私は何も答えずにいると

「真の事好きなの?」

私はその言葉にまた動揺した

真くんの事はあの日から気になっていた。いつもピンチを救ってくれて何も聞かないで優しくしてくれる。年下なのにすごく頼れる存在…
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