恋心
堤防からみんなを見ながら考えていた。私は何気なく見ていたつもりだけど…目は真くんを追っていた…

そんな私に真くんは気付きこっちにやってきた

私は思わず目を反らした…

「何か考え事?」

真くんはそういいながら離れた場所に座った

前は少し離れた所に座ってたのに…今はすごく距離があった

私はその距離が気になったけど口にはしなかった

「みんな楽しそうだね~」

私は聞かれた事には答えなかった。真くんは

「ももさんは楽しそうじゃないね…」

そう呟いた。私は素直に頷いた

今の私たちを見たら野田くんはどう思うかな…

「野田くん、何か言ってた?」

その質問に私はまた素直に頷いた

「アハハ……今日はやけに素直だね…いつもなら隠すのに」

何故か真くんは寂しそうに言った。

「私ね、告白されたの!」


そう言って真くんの方を向いた。真くんはやっぱり寂しそうな顔をしていた…

私がいきなり振り向いたから真くんは慌てて笑顔をつくり

「よかったじゃん!おめでとう」

と言った。私はその言葉に

「よくないよ…」

と答えた
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