恋心
真くんは私の横に座り

「真奈美さんの事は気にしなくていいじゃん!野田くんはももさんを好きって言ってるんだし」

と言った。私は何故か無性に寂しくなった。真くんに野田くんと付き合う事を勧められるとは思わなかったから…

「そうだね~野田くんいい人だもんね」

私は寂しさで思ってもいない事を口にした。

真くんは少し間をおいて

「幸せにね…」

そう言って去って行った…

私は涙が溢れた…真くんに突き放されたみたいで泣けてきた。今までなら絶対こんな去り方しないと思う。真くんはあの日駅で頼っていいって言ってくれたのに…私の強がりに気付いてよ…

私はその場で涙が止まるまで泣いた。我慢すればできたかもしれない…でもしたくなかった。泣いて泣いて何もかも流したかった。
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