恋心
「もも、そろそろ帰ろうか」


私はその声でハッとした。
さっきまで楽しそうな声が聞こえていたのに…もう誰もいない…

「みんな、先に帰ったよ」

振り向くと翠と正実がそこにいた。2人はずっと待っていてくれたんだ…

「翠…正実…」


私はまた涙が溢れそうになった。そんな私を正実がギュッと抱きしめ

「今は話さなくていいよ。ももの気持ちが整理できるまで話さなくていい」

そう言ってくれた。翠も私の頭を撫でながら頷いていた

私は溢れそうな涙をグッと堪えてありがとうと言った


何だかんだでこの2人には助けられてるな…自分の事しか考えてなさそうな2人なのにちゃんと私の心配もしてくれる。

しっかりしないと!ちゃんと野田くんに返事しないとね!


私は家に帰り野田くんにメールした

『明日、1時に駅まで来てください』


私は送信完了を確認し大きく息を吐いた

明日上手く話せるかな…緊張して言いたい事も言えないようじゃあダメだからちゃんと整理しとこ!

私はベッドに寝転がり明日のシュミレーションをした
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