恋心
次の日私は電車に乗り野田くんとの約束の駅まで行った。電車の中で何回も言う言葉を頭の中で呟いた

近づくにつれ緊張も増してきた

このまま駅に着かなければいいのに…

と思っていた…

現実逃避も虚しく駅に着いてしまった…私は現実を受け止め改札を出た


野田くんは待ち合いのイスに座っていた。約束の時間にはまだ30分もあったのに…

「早かったね…」

私の言葉に野田くんは笑って

「多分この電車でくると思って」

と答えた。私たちは駅を出て近くの公園に向かった。お互い黙ったままで…


一時期は野田くんとの沈黙も平気だったのに今は重く堪え難いものだった…


公園のベンチに座り私は言う決心をした

「野田くん…」

そう言うと野田くんはニコッと笑いこっちを見てる。その笑顔は緊張で強張ってた…

緊張してるのは私だけじゃないんだ…


そう思うと少し肩の力が抜けた

さぁ、言わなきゃ!

私はまた緊張した面持ちで話し出した

「昨日ずっと考えてた…野田くんの事…野田くんに告白されて頭真っ白になったけどちゃんと考えた…」

野田くんはただ黙って頷いてた。
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