恋心
私は手紙を読み終わる頃には涙が溢れてた

真くんからの最初で最後の手紙は今の私には辛すぎる…もっと早く真くんへの気持ちに気付いていればこんな涙流さなくてすんだのに…

真くんはずっと私を見てくれていたんだ…よく視線を感じたのは翠じゃなく私を見てたから…


自分の気持ちに素直になろうと思ったのに…

新学期になればまた真くんに会えると思ってたのに…

私は野田くんじゃなく真くんの隣で笑っていたかったのに…


私はただ涙を流す事しかできなかった。もう決まった事…終わった事だから…

翠はそっと私の手を握り

「私ね…真くんの気持ち知ってたの…でもその頃はももはタケの事が好きだったから…でも転校するって知って何度も告白しろって言ったんだけど…もういなくなっちゃうし、ももさんは野田くんの事が好きだからって…」

翠も少し涙目になりながら話してくれた

私は翠にただありがとうとだけ伝えた

真くんの優しさは痛い程伝わった。でも私はその優しさが悔しかった…言ってくれてたらこんな思いはしなくてすんだのに…

何度も何度も心の中で呟いた
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