小悪魔彼氏
「分かってる。百合が言おうとしてる事。もう何年百合といると思ってるんだよ」

「うん・・」

あたしも歩はぎゅうっと抱きしめる。

「俺、小悪魔止める」

「歩・・?」

違う、違うよ歩。

あたしは・・


「だから俺、これからはもっと男らしくなるよ。それでアイツとキチンと話つけてやる」

パッと歩が離れてあたしを見つめた。

その瞳に可愛さなんて感じられなくて。

男らしい歩の瞳にうなずくことしか出来なかった。



違うのに、

あたしは・・・・・・・・・。




そのあと、お弁当を食べる時も歩は一言も喋らなかった。

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