小悪魔彼氏
キーンコーンカーンコーン☆


「あぁーよく寝たぜー」


「結局近藤先生の授業潰れちゃったもんね、歩」


「んだよ。なんか機嫌わりぃなあ」


「あんな事したら先生がかわいそうよ」


まったく…!

いくら近藤先生の授業がたるくたって…あんな事する必要はないでしょ?

歩は不機嫌そうなあたしを見ると、あたしの前の席に座った。


「…だって…、アイツ…授業舐めてるみてぇだったし…」

しゅん…とする歩を見て、
もし歩が犬だったら絶対今耳垂れてるなーと思いつつ不覚にもキュンとしてしまっているあたしがいた。


うん…可愛い(はぁと)


じゃない!

あたしまでだまされるところだったわ!

「歩、あたしにはそんな攻撃は聞かないんだから」

「ちぇー。つまんねぇの」

ヒヒと全く反省の色の見えない歩にまたため息。

ああ、今日何回ため息ついてるのよ…。
< 5 / 27 >

この作品をシェア

pagetop