幸せをあつめて
同じ夜空を見上げて
今夜は月が明るい。満月をすぎて少し欠けた、十六夜の月。
月ってこんなに明るいんだなあ。
昔の人は、月の明かりで本を読んだっていうけど、なんだか今ならできそうな気がする。

「わっ‥」
風は身にしみるように冷たくて、思わず目を閉じた。手のひらにあるココアがまるで小動物のように温かい。

吐く息が白い。体がだんだん冷えてきているのがわかった。
歩きながら空を見上げると、夜空にいっぱいの星。まるで星空のじゅうたんみたいだ。
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