幸せをあつめて
冬のある日
僕は慣れない車いすにすわり、屋上から空をみていた。夕焼けに染まりかけた、綺麗な空。
冬の空気は好きだ。
「寒いね、和樹」
肩に手を乗せたのは姉さんだ。僕はうなずいた。
吐く息がふわふわと空気中に舞っては消えていく。ああ、冬だ‥。
「どうしたの?こんなとこで」
姉さんの瞳は遠くを見ていた。
『ちょっと気分転換』
ふーん、寒くないの、とブランケットを膝にかける。
『冬の空、空気が澄んでて好きなんだ』
お互いの吐く息がふわふわ舞っていく。
「そうね‥私も冬が一番好きかも」
姉さんの頬をつたって、何かが落ちたように見えた。
冬の空気は好きだ。
「寒いね、和樹」
肩に手を乗せたのは姉さんだ。僕はうなずいた。
吐く息がふわふわと空気中に舞っては消えていく。ああ、冬だ‥。
「どうしたの?こんなとこで」
姉さんの瞳は遠くを見ていた。
『ちょっと気分転換』
ふーん、寒くないの、とブランケットを膝にかける。
『冬の空、空気が澄んでて好きなんだ』
お互いの吐く息がふわふわ舞っていく。
「そうね‥私も冬が一番好きかも」
姉さんの頬をつたって、何かが落ちたように見えた。