偽りロマンチカ
一週間の終わり、金曜日。
とうとう明日は待ちに待った運命の日。
こんな言葉で飾ってしまうのは可笑しいかもしれないけど、やっぱりあたしにとってはそれぐらい大事な事で。
帰る準備をしてたら急にトイレに行きたくなり、バックを置いて教室を出る。
トイレに駆けこみ、何だか嫌な予感をしながら下着を下ろすと…
「ひぅっ……」
見事な惨劇が広がっていた。
もしもの時用にスカートのポケットに入れておいたナプキンで緊急対処をする。
あ゛ぅ……早く帰りたい…
悲しみを抱えて処理をし終えてトイレを出ようとした瞬間。
「絵里さ、早く謝って航平と仲直りしなよっ」
「え…でも、今更だし…」
開けようとしていたドアの取っ手を掴んだまま体が固まる。
え…、りさん?