粉雪


はぁーーーー。


今日何回目のため息だろ。


隣に大塚君はいないし。

モヤシは前の席に戻ったかと思ったら栗田君と話してるし。


あたしも友達づくりに励む系?

しょうがなく立ちあがって孤立している女子に声をかける。

「すいませーーん」

読んでいた本から顔をあげた女の子。

あれ?

さっき廊下にいた子じゃん!?

大塚君に振られてた...。
 泣いてたかわいい子。


「え、はい。」

ちょっと不思議そうに顔をかしげるそのこ。

「友達になろーよ!」

驚いた様に目を大きくして、その後笑顔になった。


「うん!よろしくね^^」

笑ってくれた彼女にちょっと安心。

「あたし花本心!」

「あたし加藤美羽!」

「かわいい名前だねぇ」


「へへっ ありがと!心チャンもね?」

「ありがとーぉ」

友達作成成功!?


まぁそのまま席に戻って授業ッす。


開いたノートにピ〇チュウの落書きをする。

そんな時、隣から小さな紙が回された。


綺麗な字....


大塚君からだ。

『酒井の事どう思う?』


へ?

どゆこと?

つか酒井って誰。
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