粉雪
だから正直に書いて大塚君の机に先生にばれない様に置く。
『酒井って誰ー??』って書いた。
大塚君の字の下に書いちゃったから自分の字の汚さが身に染みます...。
すぐに返事が返って来た。
『...花本さんが言う「モヤシ」だよ』
あぁ。モヤシね。
って、ええ!?
なんであたしがモヤシの事どう思ってるかとか聞くのぉ!?
まぁ返事はちゃんと書いた。
『んー。モヤシの事なんてどぉでもいいよ。友達以下顔見知り以上。なんでそんなこと聞くのー??』
で、また大塚君に渡す。
返ってきた返事は
『ちゃんと見てあげてもいいんじゃないかな?せめて友達として。』
...なんかショックだった。
その後返事は書かずに授業が終わって、
いつの間にか昼休み。
大塚君を見てみると6人くらいの男子と食べてる。
いいなぁ。
あたしも大塚君と食べたい...。
モヤシは栗田君と一緒に席で食べてる。
あたしはというと,,,,
美羽チャンの席の隣に座って持参したお弁当食べてるんだぁ
「へぇー、そのお弁当豪華だね!!心ちゃんが作ったの!?」
「うん。全然料理下手だょーお;」
「え、全然!!美羽下手だからお母さんが作ってくれてる!」
...お母さん、ね。
「そかー。でもお母さんのお弁当っておいしいんでしょ!?」
「うん!心ちゃんはお母さんに作ってもらわないの?」
「あー... あたし親いないから、さ。」
そぅなんです。
親は昔離婚していないんです。
どっちもあたしを捨てたらしく..。
今あたしには28歳のお兄ちゃんがいて、一緒に住んでるんだ
「あ,,,なんか、変なこと言っちゃってごめんね...」
本当に申し訳なさそうにあたしに頭を下げる。
「え、う、ううん!あたしにはお兄ちゃんがいるし、
親の事なんか一切覚えてなからいよぉ!」
これ本音。
だって捨てられたのが2歳半の時だってらしい。
で、お兄ちゃんは子供なのに必死にあたしを育ててくれたらしい。