トラックで輝く君を
「今年のは綺麗だね。」





ゆかりも同じことを思っていたみたい。

でも本当に、今年のは綺麗。






ぶーぶーぶー♪

花火を見ているときに、バイブにしていた携帯が震えた。
どうやらメールが来たみたいだ。





……え?
なんでメールなんか。





『おっす!鈴木っす。
 こういうの、好きかな?とか
 思ったから送ってみた!』





添付されていたのは、ビルの隙間から見える花火。

どこかで、涼ちゃんも、同じ花火を見てるんだ。



その時、私のこと思い出してくれたなんて…嬉しすぎる。





ジーッと携帯の画面に映っている花火を見ていたら、いったん休憩に入ったらしく、花火が止まった。





「あれ、メール?親?」



「いや、友達。」



「…なんで嘘言うの?
もしかして文化祭のあの子?」





ゆかりには嘘がつけない。





「…うん。返してもいい?」



「もちろんよ。私のことは気にしないでいいから。」



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