トラックで輝く君を
私はいろいろと考えて、変にならないようにメールを打った。





『好き-(*´∀`*)
 綺麗に見えるスポット?
 めちゃありがと-ん!

 あたしビジョンもお返し!』





そして、私がさっき撮った花火の写メを添付して送った。





「ちゃんと送れたの?」



「…うん。送れたよ。」



「ねぇ、長い話してもいい?」





ん?なんだろう。

ゆかりがそう言う時って、あんまり良いことじゃないような…気もする。





「別にいいけど?」





───……

花火がまた始まっても、ゆかりは時折泣きそうになりながら、長い話をしてくれた。


聞きながら私は泣いちゃって、せっかくのメイクはめちゃくちゃ。

返ってきてた涼ちゃんからのメールにも気付かないで、ただゆかりの言葉ひとつひとつに耳を傾けていた。





知っていた。

ゆかりが私のことを心底心配してくれていたことを。

でも、一度だって、
ずけずけと私の心に入ってきたりはしなかった。



だからこそ、居心地が良くて
信頼できる、絶対の存在だった。






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