トラックで輝く君を
空を見上げるのは好き。



雲の流れとか、星の瞬きを見ていると、なんとなく悩みとかが消えていくような、不思議な感覚を覚える。





「ゆかり、私はきっと大丈夫。
だから…心配しないでね。もう一人で立てるから。」





私の言葉に、ゆかりはただ静かにうなずいた。








それからしばらくして、どちらが言うでもなく家路についた。



ふたりとも何も言わなかったけれど、別にそれでよかった。





言葉はなくても、互いに分かり合っている。

もちろん、今までだってそうだったことは確か。



でも、今日、なんとなく遠慮していたことをぶつけ、ぶつけられて、心に引っ掛かったものが全部なくなった。





ゆかりは最高の友達。

誰にも渡したくない私の親友。





「じゃ、またね蜜菜。」



「うん、また。」









ゆかりと別れ、やっと涼ちゃんからのメールの存在に気が付いた。





『おぉ、綺麗じゃん!
 同じ花火見てたんだな
 やっぱ見に行くよな(^O^)
 そだ、今度花火やろ-!』





その日は返信しないでベッドにもぐって寝た。




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