トラックで輝く君を
…初詣の帰り道、俺は決心した。





玉砕するのは目に見えている。
けど、自分の気持ちに区切りをつけよう。





結果で涼平に勝つことが出来ないのなんか、誰が見たって分かる。

けど、真っ正面からぶつかって…不安といじけてる自分にだけは負けたくはなかった。





思い立ったが吉日。

行動は早いほうがいい。





俺は、決心が鈍る前に佐藤さんのケータイに電話をかけた。





「はい、もしもし?」



電話越しに聞く佐藤さんの声に、胸が高鳴ると同時に緊張で変な汗が出てきそうだった。



「俺、拓馬なんだけど。ちょっと平気?」



「平気だけど…どうしたの?」



「佐藤さんに、どうしても聞いてほしいことがあるんだ。」






───……



結果は、やっぱりダメだった。






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