【短】Through バレンタイン
私には、4年生のときから片想いをしている男の子がいた。
名前は神楽 零斗【カグラ レイト】。
3・4年生とクラスが同じで、
5年生になって、
クラスが離れてしまってしまったものの、よく話していた。
向こうから声をかけてくれていたし、
気を使わず、気楽に話していられる相手だった。
私はこの関係を壊したくなかった。
だから、今まで告白しなかったんだ。
好きだと言ってしまったその瞬間、この関係が崩れてしまいそうで怖かった。
でも、その恐怖さえ抑え込み、告白しようと思ったのは、きっと…
もっと近づきたかったから。
神楽と…今以上の関係になりたかったからなんだ……