初めては高校生




だから……だけど……



「好きです」



真っ赤になるあたしは、



まるで湯で凧みたいにダサい。



すると優木は冷えピタの上から



優しく唇を乗せた。



その瞬間、あたしの目に溜まっていた



涙が、大粒の涙として



流れた。



「潤ちゃん、俺も大好き」



まるで額にキスされたみたいに



冷えピタを貼っているのに



優木の熱が伝わって来るような気がした。



「あたし…二十歳だよ?



優木より年上で、それなのに



何も出来なくて…良いところないんだよ?」



「だから好きなの」



そう言って涙で濡れた頬に



本物のキスをしてくれた。




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