初めては高校生
青年が入っていく後を追うように
あたしは家に入った。
「…なんか結構広いかも」
アパートにしては正解だったと思う。
一人で住むのには結構広い。
あたしが実家で使っていた白いソファが
既に部屋に置かれていて
青年はそこに座った。
あたしはその向かいに腰を下ろす。
「…で、どこまで話しましたっけ?」
「あたしが"何であたしと住まなきゃ
いけないの?"って聞いたの」
すっかり忘れてた青年は、
思い出したように両手を合わせた。
「そうそう、俺の通ってる学校は
この家の近くなんです。
親戚の家でも良いんですけど、
皆県外なので…」