【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
凜に「ごめん」と一言謝ると、私と父さんは病院へ向かった。



病室に着くと既に母さんや姉ちゃんはばあちゃんに寄り添い座っていた。



「気良、お父さん。間に合ったんだね。」



母さんが弱々しく微笑んだ。



「兄ちゃんは?」



「もうすぐ着くわ。」



私には三つ上の兄がいる。



しばらくすると兄も到着した。



時間が永遠と続く。



ばあちゃんには沢山の機械が繋げられていて、なんとか生きている状態だった。


苦しそうで、目を伏せてしまいたいくらい痛々しい姿だ。
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