【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
私の気持ちなんて分かってないのだろう。



勇将先輩は気持ち良さそうに眠っていた。



私はその場をそっと離れようと立ち上がった。



「何言うとんねん。俺ら、付き合うとるで。」



私は吸い寄せられるように勇将先輩の腕の中に入った。



「聞いてたんすか?」



「ん〜。だって足蹴られたから起きたら気良が可愛く微笑んで俺のこと見とったんやもん。」



勇将先輩の髪の毛が私の頬をくすぐる。




「別に、可愛くないっすもん。」



「何?拗ねとるん?」



勇将先輩が私を正面向かせた。
< 154 / 440 >

この作品をシェア

pagetop