【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
龍太郎がステージに立つと悲鳴にも似た黄色い声が体育館を支配する。



「うわぁ…流石龍太郎。」



「いや、日和の時も、結構凄かったよ。」



私が嫌味ったらしく言うと日和が苦笑いした。




「D組の唐島龍太郎でぇ〜す。」



龍太郎の抜けた挨拶に女子は騒ぎ審査員の先生は難色を示す。



龍太郎はヘラヘラしていた顔が突然真顔になった。



そして持って行った大きな箱を開いて中身を出した。



龍太郎が手にしたのは…



バイオリン。
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