【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
勇将先輩はしばらくすると私の顔に近付いて来た。



「傷つけるかもしれへん…それでも、俺のこと好きでいてくれる?」



勇将先輩の瞳は不安で揺らいでいた。



「勿論、嫌いになんてなれないっすから。」



私は強く言う。



勇将先輩は嬉しそうに笑って私に更に近付いて来た。


私はそっと瞼を閉じた…



「ゆーし!今日彼女連れてきてるてっ…あ。」



突然部屋のドアが勢いよく開いたかと思うと勇将先輩にそっくりの綺麗な女の人が目の前に立っていた。



「母さん…?いきなり部屋開けるて、一体どういう神経やねん!」



勇将先輩はがくーっと肩を落としてツッコミを入れた。
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