“涙空”㊦
『あ…彩!』

どんどん近づくにつれ彩の姿がわかってきた。

『美佐!遅くなって…って!早坂!』

「よっ!」

『あっ!啓太…彩来たから行くね…』

私は彩が来てくれた事で話さなくてすんだ。

私は彩の手を掴み歩き出す。

『ネェ!美佐?どうしたん?』

『もう嫌だ…聞かないで…』

『ん…辛かったんだよね…』

『うん…彩が来てくれなかったら怖くて固まってたよ…』

『何言ってんの!』

次は彩が私の手を掴む。


『和紀…来てるかな?』
教室の前で彩に聞く。
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