“涙空”㊦
自転車をおもいっきり
こぎながら学校までの道のりを走る。



教室まで来て私は深呼吸をした。

『久々だな…』

小声で言うと同時に教室のドアを開けた。

『みんな!久々!』

『………』

『え…みんな…どうしたの?』

私は授業中だからと思い何も気にせず自分の席に向かった。

『え…』

私は思わず声をあげた。
『何で…?』

私の机がなかった。

「ぁぁ!お前もう死んだと思ってさぁぁ!机!ゴミ箱に捨てちゃった!」
「ハハハ!」

男子が私に向かって笑ってくる。

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