“涙空”㊦
『笹井よ!』

笹井は私の家からすぐの病院。

『お母さん!私ちょっと行って来る!』

私はパジャマのまま家を飛び出した。



『春奈!』

私は春奈の病室のドアを開ける。

『美佐!』

『春奈…良かったぁ!』
『大丈夫だよ!ただ自転車に乗っててバイクとぶつかったんだ…つぅか美佐ァァ!パジャマだぁ!しかも髪の毛爆発ぅぅ!スッピン!』

春奈は私が走って来たのに爆笑している。

『だってマジで焦ったもん!』

『美佐…ウチね啓太に頑張って告白しようと思うの…』

『えっ!』

春奈の言葉にビックリする。
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