“涙空”㊦

「いい加減にしろ！」

和紀は１人の男子に殴りかかった。

『やめてよ！』

私は必死で止める。

「美佐…」

和紀はそう言い男子から離れた。

「つぅか何でいじめてんだよ？」

「ハァ？まだ和紀知らねェェの？」

『美佐は…自分の命を粗末にした…植原くんにも迷惑をかけて…彩達にもよ…それでいじめた…』
女子が話し始めて私は彩の顔を見た。

『彩は…彩だって…寂しかったんだ…自分の命を粗末にすると言う事は彩が美佐の事ちゃんと守れなかった…って思ったんだ…でも…悔しくて…』
私と目があったせいか彩が話し始めた。

『………』

私は黙ってしまう…。

そうだよ…ね。

私が命を粗末にしたから…。