“涙空”㊦
「………行くか!」

和紀が少し寂しそうな顔をしたけど今の私にはとにかく動物が見たくて仕方なかった。

『ィャぁぁぁ!めちゃカワイイ!』

私はいろんな動物を見て興奮してしまう。

『ぁぁ!いっぱい見た!』

全部見終わると空は暗くなっていた。

『楽しかったね!』

私は和紀に話しかけた。
「………」

和紀は私の声に気付かず空を見上げていた。

『和紀?』

「…っあ!ゴメン!何…?」

『えっ!だから…楽しかったね!』

「あっうん…」

会話はそこで終わりまた沈黙になる。

「あのさ…」

いきなり和紀が私に話しかけてきた。
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