“涙空”㊦
私は頭が真っ白状態になった。

もう…あまり考えたくない…。




それから時は過ぎ季節は冬にかわりお父さんは病院で手術をする事になった。

病院に着くと手術室の前でお父さんが手術用のベッドに寝かされている。
『お父さん…頑張って』
私はお父さんの手を力強く握った。

「美佐…まだ俺の事…お父さんって呼んでくれてたんだな…お父さん絶対に頑張るから…」

そう言いお父さんは手術室に消えていった。

私とお母さんと大介は何もしゃべる事なくただ手術中の光を見ていた。



何時間が立ち手術中のランプが消えた。

私達は立ち上がる。

中から若いお医者さんが出てきた。

「無事…手術は成功しました!」
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