“涙空”㊦
私は思い切ってドアを開ける。

『彩!!!』

私は音楽に負けないぐらいの声で彩を呼んだ。

部屋は一瞬にして音楽の音だけになる。

『…美佐!!美香!!』
あれ!?

彩の目がおかしい。

焦点があっていない。

『ねぇ…彩…目おかしいよ…』

私は彩に話しかけた。

『ヤバイ…ねぇ!彩!何でこんな事するの?薬!やったでしょ?』

ハァ?

薬??

何言ってんの??

でも彩の顔を見ると彩は下を向いていた。

『嘘…でしょ…?』

『やったよ…』

何で?

彩…おかしいよ…

『健すごく心配してるよ……』
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