“涙空”㊦
『ゴメンね…』

彩は涙を流して謝っていた。

『わかってくれた?もう絶対に薬は飲まない!約束して!』

「ちょい!俺は彩とまた薬を飲んで生きていく!だから!彩!行くな!」
その男が彩の腕を掴もうとする。

『嫌!離して!』

でも彩はその男の手を振り払った。

私はそのすきに彩の手を引っ張り美香と一緒に逃げた。



『ハァハァハァ!』

どれくらい走っただろう?

かなり遠くまで来ていた。

『彩…大丈夫??』

『うん…』

『彩!ダメ!何でこんな事すんの?1年の時はそんな子供みたいな事しなかったじゃん!』

1年?

私と彩はまだ出会っていない。

美香と彩は話し合っている。

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