“涙空”㊦
『何だ…啓太1人で行けばいいじゃん…』

思わず口に出る。

「ハッ!?意味わかんねぇ…とにかく行くぞ!」
啓太は私の手を掴んで歩きだした。

ドキッ!

胸の鼓動が早くなっていく。

結局私は啓太と手を繋いだまま病院に着いた。


『春奈…開けるね…』

私と啓太は春奈がいる病室まで行き春奈に声をかける。

『うん…』

春奈の了解を得て私はドアを開けた。

『春奈!』

私は元気よく挨拶をした。

『美佐!……………啓太くん!』

春奈はかなりビックリしていた。
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