“涙空”㊦
私は急いで302号室まで走った。

302号室まで着いた。
『スゥ…ヒック!!』

病室からはいろんな人の泣き声。

『え……』

私は思わず声が出る。

そしてゆっくりと病室のドアを開けた。

開けた瞬間一気に力が抜けた。

そこには…顔に布を被された和紀の姿が…。

『嫌ぁぁぁぁ!!』

私は大声をあげて和紀に近寄った。

『和紀ィィィ!目開けてよぉぉ!!』

私は涙を流しながら和紀に話し掛ける。

でも和紀からの返事はない。

『また一緒に何処か行こうね!って!ずっと一緒にいようね!って約束したじゃん!!』

でも和紀は身動きさえしない。

本当に死んだ……。

和紀が??

『嫌だ嫌だァァァァ!』
私は気が狂うぐらい泣いた。
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