僕と彼女のウラ事情
席に着いた大輝に、
沢山の女子や男子が集まる。
その中心で大輝は笑っていた。
席から立ったままのほのかは、
振ろうとして上げた手を下げて、ぼんやりとその笑顔を見ていた。
・・頭の包帯、まだ取れないんだ。
少し、汗かいてる。走ってきたのかな。
・・女の子と、笑ってる。
大輝君って、自分では気付いてないけど人気者だよね。
「・・・・・・」
無言で座ったほのかに、
いつも一緒にお弁当を食べている梨紗が声をかけた。
「・・いーの?声かけないで」
もくもくとお弁当を広げて食べるほのか。
「・・・いーもん」