僕と彼女のウラ事情
★*.夏休み前の憂欝
☆夏休み前の憂欝☆
━・・高校2年の7月 休み時間。
ざわつく教室の、一番後ろの席で。
「だっよなぁ~」「アハハ」
僕、中村大輝は。
「ひーろきくんっ♥」
「・・・キモチ悪っ!!」
友達と話しながら、
目は彼女を追っていた。
「まぁた大輝はほのかちゃん見てェ~」
友達にニヤニヤされて気付く。
「なっ!ばっ、違うって!!」
「かみスギだろ」
「うっけるー!!」
その瞬間鳴るチャイムに、
「ぅおっ!次数学の西野じゃん!
課題してねぇーっ!!」
「がんばれ~」
焦る友達に、
仕返しとばかりに微笑んでやった。
ちなみに僕はやってるから☆
「お願いっ!見・し・て♥」
「席につきなサイ~」
無情な僕の言葉に、
「・・・・っ、畜生ぉぉぉぉぉ!!!」
友達はダッシュで席に戻った。
「授業始めまーす」
先生が入ってきて、
早速課題提出を迫られる友人を
ほほえみながら見守り、(助けない)
いつもの授業が始まった。